00.鉄瓶のメリット・デメリット比較

鉄瓶でお湯を沸かすと良いらしいと聞いたけど、実際どういうことなのか?
しかも、なんだか面倒そうだったりするけれど、どうなの?
そんな疑問を持ったかたが記事を開いて下さったかもしれません。
実際、そのように思っている方は沢山いて、直接ご質問を頂くこともあります。
そこで、今回は下記のポイントを踏まえ、メリット・デメリットをまとめます。
👉客観的に言われているメリット・デメリットは情報源と一緒に書く
👉実際に選ぶとなった場合に抑えたい注意点も追記
この記事を読むことで、鉄瓶の良い所と悪い所が理解でき、実際に自分も生活に取り入れるべきかどうかの判断がつくようになります。
実際に毎日鉄瓶を使い続け、また販売もして直接お客様とお話している立場からリアルな感想をまとめています。
ぜひ最後まで気軽に読んでみて下さい!
01.鉄瓶を使うメリットとは?

では、早速メリットからまとめていきます!
②白湯がまろやかになる
③キッチンの風格が上がる
それぞれ見ていきましょう!
01-1.吸収しやすい鉄分が摂れる
鉄瓶で沸かしたお湯には、鉄分が溶け出します。
しかも、ただの鉄分ではありません。
「ヘム鉄(2価鉄)」と呼ばれる、体内に吸収されやすい鉄分なのです。
(岩手大学及川桂子教授研究論文より)
それに対して、非ヘム鉄とは、小松菜やホウレン草などの植物性食品に含まれる鉄分で、体内への吸収効率が高くありません。
その差は5~6倍違うと言われています。
しかし、日本人の鉄分摂取量の85%がこの植物性食品から摂取しています。
(ILS株式会社「ヘム鉄」より)
ヘム鉄とは、レバーやしじみなどの動物性食品に含まれる鉄分になります。
鉄瓶や鉄のフライパンを使うことで、動物性食品に頼り過ぎずにヘム鉄を摂取できるのです。
01-2.白湯がまろやかになる
また、鉄瓶を使う事で水道水の塩素を取り除いてくれることが分かっています。
アルマイト製、ステンレス製、鉄製、ホーロー製、ガラス製のそれぞれの素材でお湯を沸かしたところ、鉄瓶を使ったものが最も効率良く塩素がなくなったと、お茶の水研究会で報告されています。
また、使うほどに鉄瓶に溜まっていくミネラル分がお湯に溶け出し、口当たりをまろやかにしてくれるとも言われており、それが「鉄瓶を育てる醍醐味」と言われたりします。
01-3.キッチンの風格が上がる
何より、個人的にはこれです。
置くだけで一気に雰囲気が変わります。
キッチンならキッチン、居間なら居間に風格が増される感じがするのです。
古くから愛され使われてきたアイテムだからこそ、
その伝統的なデザインが放つ魅力は、他のやかんなどでは変えられないものになっています。
参考までに、きつさこで撮影した鉄瓶のvlog動画で鉄瓶ライフの雰囲気が伝われば幸いです⇊
02.鉄瓶を使うデメリットとは?

では、逆に気になるデメリットはどういった点があるのでしょうか。
実際に販売し、かつ使っていて感じるデメリットは次の3点になります。
②熱い
③手間がかかる(少し)
02-1.重さがある
重さについては、見過ごせないところでしょう。
サイズも様々なので一概には言えませんが、
軽くて1kg~重くて2.5㎏程度まであります。
ペットボトルで想像すると分かりやすいかもしれません。
ただし、鉄瓶の場合は持ち手となる「弦(つる」がありますので、
思ったよりは持ちやすく軽いと感じるかもしれません。
この辺りは、実際に店頭で触って持ってみるのが一番でしょう。
02-2.熱い
鉄製品はその性質上、蓄熱性が高く、他の金属よりも長い時間熱を帯びている性質があります。
そのため、熱した直後はもちろん、少し置いた程度でもまだしっかりした熱を持っていることが多いです。
ご自身のやけどに注意しつつ、お子さんがいる場合はなおのこと気を付けて使う必要があります。
特に、鉄瓶の蓋の落下に注意しましょう。
02-3.手間がかかる
鉄製品は全般的に、手間がかかるイメージがありますよね。
鉄瓶も基本的には例外ではありません。
しかし、鉄瓶は鉄のフライパンなどのように都度油を塗る必要などはありません。
基本的にやることは、毎回使用後にしっかり水分を飛ばす事です。
といっても、余熱で水分は飛びますので、お湯を全て出したら蓋を開けて一定時間放置すればよいのです。
それによってサビを予防することが日頃心がける事でしょう。
ただし、そうしていても少しずつ錆びていく道具にはなっています。
実はサビはあまり気にし過ぎる必要はありませんが、気になるようであればサビの取り方もまとめています。
鉄瓶の錆び(サビ)を落とす方法【予防チェックリストあり】
03.鉄瓶のメリット・デメリットを踏まえて、選ぶ方法

以上で書いた鉄瓶のメリット・デメリットをまとめておきます。
✅吸収されやすいヘム鉄が出る
✅塩素がとれて、お湯がまろやかになる
✅キッチンに風格が出る
✅重さがある
✅熱い
✅少し手間がかかる
あまり重いものを持ちたくない方や、お子さんのトラブルが気になる方にはおすすめできないかと思います。
一方、鉄分不足の方や和物が好きな方は、デメリットを踏まえても入手する価値はあると思います。
実際に選ぶなら・・・
さて、そうなるとどのように選べばよいかという話になります。
端的に答えるならば、「価格」「ホーロー加工有無」「容量」をしっかり見て考えて購入してもらえればと思います。
価格
価格に関しては、下手に店頭で買うよりもほぼ同じものがネット上のamazonや楽天で売られていたりします。
良くも悪くも古い慣習が残る業界の商材なので、店頭では価格がかなり高めになっている事も多いので注意が必要です。
加工チェック
また、今回の記事で書いた「鉄分の摂取」を目的にするならば、ホーロー加工がされていない鉄瓶を選んでください!
ホーロー加工されたものは鉄分が出ず、そもそもお湯を沸かすのではなく急須の用途になっています。
容量
さらに、容量も重要です。
先ほどお話した通り、鉄瓶は重さがある分、容量と比例しています。
つまり、大きい容量であればあるほど、重さも増します。
そのため、ご自身のご家族・自分のライフスタイルにあった容量をだいたい出してみてから、購入を検討した方が良いでしょう。
このような選び方のさらなる詳細情報が知りたい方は、下記の記事を参考にしてみて下さい。
【南部鉄器】鉄瓶の選び方【よくある失敗】
今回は以上です!
では、また。