00.鉄瓶の選び方

南部鉄器の鉄瓶が良いらしいけど、実際どんなことに注意して選んだ方が良いのかな?
そう思う人はとても多いです。
決して安い買い物ではないので、失敗はできれば避けたいところです。
そこでこの記事では、下記内容を踏まえてまとめています。
👉鉄瓶を選ぶうえで、よくある失敗パターンとは?
👉買うなら知っておいて欲しい正しい鉄瓶知識
この記事を読めば、鉄瓶の選び方が理解でき、失敗の可能性をグッと抑えることができます。
実際にお店で鉄瓶を販売する立場から、ぜひ購入前に知っておいて欲しいことだけをまとめています。
ぜひ気軽に読んでみてくださいね。
01.鉄瓶の選び方の最重要ポイント

では、最初に最も抑えておいていただきたい、そして手っ取り早くポイントを知りたい方に向けて、最重要なポイントをお伝えします。
それは、鉄分を摂取したいのかどうか、です。
別の視点から言うならば、お湯を沸かしたいかどうか、とも言えます。
この問いの答えによって、全く異なる商品を選ぶことになりますので、侮らないで下さい。
「鉄瓶」と一口にいっても2種類あって、内側にホーロー加工がされているものとされていないものに分かれます。
ホーロー加工されたものは、用途としてはお湯を沸かすためではなく、沸かしたお湯を使ってお茶などを淹れる「急須」としての用途になります。
よく言われる「鉄瓶で鉄分を摂取しよう」という話は、お湯を沸かした時のお話です。
そのため、ホーロー加工された鉄瓶では、鉄分が摂取できないということになります。
そのため、お湯を沸かして鉄分を摂取したいのであれば、「ホーロー加工されていないもの」を選ぶようにしてください。
ただし、素人から見れば、正直見た目では分からない場合が多いと思います。
そのため、店頭であれば店員さんに聞く、ネット上であれば注意書きまでチェックをするようにしましょう!
02.鉄瓶の選び方-よくある3つの失敗-

続いて、鉄瓶を購入したけれど、
「失敗した…」「やっぱり変えたい…」
そんな声が聞かれる、よくある失敗を3つご紹介します。
その3つとは、
1)容量
2)重さ
3)イメージ
の3つになります。
02-1.容量が合わなかった
最も多いのが、あまり容量を細かく想像していないまま購入した結果、
「なんか思ったよりも少ない…」
「無駄に大きかったな…」
なんて声を聞きます。
鉄瓶は小さいものであれば、600mlから、大きいもので2Lまでとかなりサイズの幅が広いのです。
ですので、デザインなどだけで選んでしまうと、後々で使い勝手で苦しむことになってしまいがち。
鉄瓶で沸かしたお湯を何に使うかと、家族の人数でだいたいイメージを付けておきましょう。
用途 | 目安容量 |
湯呑みで白湯やお茶を飲む | 1杯150~200ml |
マグカップでコーヒーを飲む | 1杯200~300ml |
お味噌汁を作る | 1杯150~200ml |
また、もっとざっくりとで大まかに分けるならば、下記の通りなイメージでしょうか。
容量 | 目安家族人数 |
600~1000ml | 1~3人 |
1000~1500ml | 4~5人 |
1500ml~ | 6~7人 |
上記のような目安を元に、必要な容量を想定しておきましょう。
02-2.重さが想像より重かった
「鉄分が取れるから」「何となくおしゃれだから」
そんな理由で購入される方も多くいらっしゃいます。
それは全然良い事でむしろ素晴らしいきっかけなのですが、その反面鉄瓶のデメリットを知らないまま買ってしまう方も多いのが現状です。
鉄でできていますので、もちろん「重い」んです。
なので、普段から使う道具の重さでストレスを既に感じている物を持っている方や、比較的高齢な方へのプレゼントなどで購入する場合は、本当にその重さで持てるのかしっかり意識しておくべきです。
最大サイズだと、2キロを優に越えます。
2Lのペットボトルの重さと一緒ということですね。
もちろん、取っ手が付いていて持ちやすい分、ペットボトルよりは軽く感じるかもしれません。
それでもずっしりと重さを感じるアイテムであることは間違いありません。
購入まで検討する際には、必ず重さを見るようにしてください。
02-3.イメージがなんか写真と違った
案外、これが数としては最も多いかもしれません。
特にネット購入の際に多い声ですが、「写真とイメージが違った」という返品です。
鉄瓶は、色も形も最近はバリエーションが増えてきました。
その反面、写真の情報などが結構少ないお店もまだまだ多いです。
また、色の具合や触った質感などは実物を触って初めて分かる部分もあるのも事実です。
そこで注意できる点としては、
①SNSなどで実際に使っている写真がないかチェックする
②万が一不満な時に、返品可能かどうかチェックする
の2点が大切だと思います。
上記2点を、どちらかだけでも確認できるだけでだいぶ納得感ある買い物ができるように。
ちなみに、きつさこでは実際に使っている様子を動画にとってYouTubeで見れるように公開することで、少しでも質感やサイズ感が伝わるように意識しています。
03.鉄瓶選びの2つの盲点

ここまででだいぶ失敗と思うパターンは減らせるかと思いますが、実は知らない人が多いが事前に知っておくと役立つ2つの盲点をお伝えしておきます。
03-1.鉄瓶で沸かしたお湯をお茶に使う?
鉄瓶で沸かしたお湯をお茶を淹れる際に使う事は、自然だと思っている方も多いかもしれません。
しかし、鉄分を摂るという目的が主眼の人にとっては効果を半減させている行為だと自覚しておくべきです。
鉄分は緑茶の渋み成分であるタンニンと反応して消滅してしまうのです。
逆にその効果を利用して、鉄瓶にサビが出た場合は取り除くことができます。
鉄瓶の錆び(サビ)を落とす方法【予防チェックリストあり】
もちろん、鉄瓶で沸かしたお湯を使う事で、お茶の角が取れたまろやかなお茶になることも事実です。
ですので、美味しいお茶を飲むためなのか、鉄分を摂るためなのかを明確にして、その目的に沿うように使うよう注意しましょう。
03-2.キッチンで直置きは厳しい
最後に、鉄瓶を購入する方で多いのが、鉄瓶単体で購入される方が多いこと。
しかし、鉄瓶はかなり高温になります。
しかも、蓄熱性が高いため、長時間熱い状態を保ちます。
そのため、家具などにそのまま置いてしまうと家具を傷めてしまう事になりかねないため、おすすめしません。
タオルや布巾などを最低限敷いて使用するようにしましょう。
また、簡単な鍋敷きなどを活用することをお勧めします。
ちなみに、きつさこでは元から同じ南部鉄器素材でできた「瓶敷」をセットにしています。
個別に買うと、サイズや柄が合わないリスクがあるため、それならばと予めセットにしてみたところ、なかなかにご好評いただいています。
今回の記事は以上となります。
ぜひ、上記の注意点を抑えて、ご自身にピッタリの鉄瓶を選んでくださいね!
では、また。