00.急須が液だれする原因を知り解決したい

せっかく買った急須なのに、注ぐたびに液だれする・・・何とかならないのか?
そう思って、この記事を開いて下さったかもしれません。
注ぐたびに、気づくとテーブルが濡れていて拭かなくてはいけない・・・
地味なストレスですよね。。
分かります!
分かるのですが、結論から言えば、その原因は「その急須・ポットがそういう構造だから」と言わざるを得ません。
ただ、だからと言って何もせずそのままというわけにはいかないと思いますので、この記事では下記のようなポイントでまとめています。
✅急須の液だれを防ぐオプション商品で解決しよう
✅急須屋が知っている液だれしない急須を買ってしまう
この記事を読むことで、急須の液だれ問題がなぜ難しいのかが理解でき、またどのような方法であれば解決できるのかが分かります。
なぜなら、これまで1万個以上の急須を販売する経験の中で、辿り着いた結論であり、実際にお客様にお問合せ頂いた際に使っている回答でもあるからです。
何とかしたい!という方は、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
01.急須の液だれ問題は、そのままでは原則解決できない理由

沢山の急須をテストする中で、僕自身「デザインは良いのに、どうしても湯切れが悪い…これさえ何とかならないものか」と思って、次のような様々なやり方をトライしてみました。
・スピードを変えてみる
・長時間使ってみる
結果として、ほとんどで結果は変わりませんでした。
唯一、温度に関しては、低い方が湯切れは良くなりました。
ただし、もはやお湯とは言えない温度で効果が確認できたため、お湯でお茶を淹れる、という意味では効果が無かったと言わざるをえませんでした。
実際、急須を作っている窯元へも話を聞いてみると、注ぎ口というのはベテランの職人さんでも完璧に液だれしないものを作るのは難しいそうです。
焼物は工業製品ではないため、土の成分比率や火のあたり加減等によって、出来上がりの注ぎ口のわずかな丸み具合の違い、厚さの微妙な違いで、湯切れの具合が変わってきます。
もちろん、窯元の注ぎ口へのスタンスや職人技術によって液だれしにくさは変わります。
しかし、液だれしない窯元の急須だ、と思ったものでも、肌感覚で100個に1個程度の頻度で液だれしやすい急須というのが混ざってしまうのが正直なところだと販売しながら感じています。
そのため、既に手元にある急須・ポットの液だれが酷い場合には、それ自体を何かの工夫で液だれしないものに変えるというのは、残念ながら難しいのです。
02.急須の液だれを防ぐオプション商品で解決しよう

では、何もできないのかと言われれば、そうではありません。
オプションのアイテムを使うことで、液だれを改善することが可能です。
ここでは、2つの商品をご紹介します。
①きゅうすスキッター
ステンレスの金属製の突起物を急須の注ぎ口に装着することで、液だれしなくなるという便利なアイテムです。
こちらは特にポットタイプの形状にマッチしやすいデザインかなと感じます。
実際に使ってみても効果があることを確認できましたので、おすすめできます。
注意点としては、注ぎ口が大きいタイプだと、金属が中でうまく引っかからずに取り付けられないということが起こるので、そこだけ注意が必要です。
②きゅうすつぎ口
こちらはゴムキャップを注ぎ口に取り付ける事で、液だれを防ぐアイテムです。
デザイン的には、急須タイプにマッチしやすいかと思います。
こちらもなかなかに効果は高いです。
ただし、ここでの注意点は「急須に最初から付いているゴムキャップとは用途が異なるもの」ということです。
この商品を見た時に、最初から付いていた!と勘違いする方が一定数いらっしゃるかと思ったため触れておきました。
こちらも注ぎ口が大きすぎるとそもそもはまりませんので、ご注意ください。
ちなみに、最初から急須に付いているゴムキャップは、なんなんだ?と気になった方はこちらの記事で詳しく説明しています↓↓
【急須屋の見解】急須の先に付いているゴムキャップはそのまま使って良いの? 【対応策あり】
03.急須屋が知っている液だれしない急須を買ってしまう

ここまできても、上記のような商品が取り付けられない、見た目が嫌!という方には、残念ながら買い替えるしか方法ございません。
ここでは、僕自身が実際に使って湯切れが良い!と太鼓判を押せる商品のみをご紹介しておきます。
①西海陶器・マジョリカポット
毎度取り上げていますが、西海陶器さんのマジョリカは使いやすさでかなり光っています。
注ぎ口の形を見てもらえれば、どれだけ液だれに対して神経を使って作られたポットかが分かるでしょう。
独自のステンレス茶こしによって、茶葉も詰まらずストレスフリーなポットです。
②きつさこ・湯キレ急須
自分のブランド品で恐縮ですが、自分でチェックして取扱いを決めているからこそ自信を持っておすすめできます。
そういったチェックをした中でも、随一の湯切れの良さを誇るのが、この「湯キレ急須」。
とにかくコスパの良さと湯キレの良さを実現するべく、探しに探してたどり着いた急須です。
三重県のばんこ焼素材なので、お茶をまろやかにしてくれる効果も期待できます。
③きつさこ・丸急須
こちらは、常滑焼の急須です。
容量が多めの450mlというところが最大の特徴。
一般的な急須と比べて多めに入れられます。
もちろん、湯切れもしっかり切れますので、おすすめの一品。
弱点は、やや個性的なフォルムであること、土瓶レベルの容量を期待する方には少なく感じるかもしれないことでしょうか。
今回は、以上となります!
注ぎ口の湯切れの良し悪し自体は、なかなかにデリケートな部分なので、オプション商品を取り付けたり、急須ポットそのものを買い換えてしまう事をおすすめします。
では、また!