00.プロが教える急須の選び方まとめ

急須って、どう選べばよいんだ?考えた事なかったな・・・
そんな方が多くこの記事を読んで下さっているかもしれません。
そこでこの記事では、手軽にサクッと急須選びの要所が分かる記事を、実際に急須を販売しているプロがまとめていきます。
実際にネットで買えるおすすめの急須もご紹介していますので、ポイントを抑えたうえで参考にしてみて下さいね。
この記事では、選び方を3ステップでまとめます。
STEP2. 素材産地で選ぶ
STEP3. サイズで選ぶ
そして、最後におすすめ品を3つご紹介する、そんな構成になっています。
このまとめ記事を読む事で、あなたが欲しい急須のイメージが具体的になり、それぞれ重視したいポイントのおすすめ品が分かるようになるでしょう。
さらに、急須に関して抑えるべきポイントが全て分かり、一気に世の中の大部分のお茶素人さんから抜け出す事ができますので、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
01.急須の選び方・STEP1「茶こし」

茶こしを最初に取り上げたのは、実はめちゃくちゃ重要だからです。
なぜならズバリ、急須の方向性を決める要素だからです。
急須の方向性とは、大きく分けて2つあります。
②急須の手軽さを重視するタイプ
さて、あなたはどちらを重視しますか?
もちろん、どちらも!という方も多いかもしれませんが、優先順位をどちらを高くするのか考えてみましょう。
その方向性を決めるポイントは、
②茶葉が捨てやすいタイプ=茶こしが取り外せるタイプ
となります。
味重視の茶こしが外せないタイプはこんなイメージです⇊
注ぎ口に茶こしが付いていて取り外せない分、茶葉が開くスペースが生まれ、その分お茶の味を抽出しやすくなります。
ただ、その分茶葉を捨てるのは水で注ぎだす形になり、やや手間がかかることになります。
一方、茶葉を捨てやすいタイプがこんなイメージ⇊
最も一般的な急須のタイプではないでしょうか。
茶こしが取り外せる分、捨てやすさはピカイチです。
ただし、どうしても茶葉は広がりにくい上、茶こしの深さによっては、浸かりが不十分になってしまいがちです。
お茶は日々飲むものですので、ストレスが増え飲まなくなってしまえば、急須を買った意味がなくなり本末転倒です。
多少の味の差は気にしないのか、お茶の違いを楽しみたいのかなど、優先順位を決めましょう。
また、さらに詳しく茶こしの差について解説した記事がございます。もっと知った上で判断したい、という方はこちらも併せてどうぞ⇊
【急須の違い】茶こしの種類でお茶生活が大きく変わる
02.急須の選び方・STEP2「素材・産地」

次に、素材・産地で選ぶことをおすすめします。
素材とは、ざっくり分けると「ざらざらしたタイプ」にするか「ツルツルしたタイプ」にするかの2つになります。
「ざらざらしたタイプ」とは、「土もの」と言われ、土粘土でできたものです。
一方、「ツルツルタイプ」とは「石もの」と言われ、石を粉末にして粘土に混ぜたものです。
両者の効果の違いをまとめると、ざらざらタイプは、お茶をまろやかにする効果があること。渋みを和らげてくれると言っても良いでしょう。
反面、ざらざらゆえに汚れも溜まりやすい弱点もありますが、お茶成分が蓄積する事で「急須を育てる」楽しみがあります。
いわゆる「急須」と呼ばれるタイプはこちらが多いです。
一方、ツルツルタイプはそういった効果はありません。
お茶から出た味をダイレクトに味わえます。
また、ツルツルしている分、洗いやすさは高いです。その分、味を蓄積するなどもありません。
持ち手が後ろに付いているような「ポット」タイプに多いのが特徴です。
また、産地で素材を分類することが可能ですので、選ぶ参考として見てみて下さい。
土もの(炻器) | 常滑焼、萬古焼、備前焼など |
石もの(磁器) | 波佐見焼、有田焼、九谷焼など |
どちらが優れているなどはありません。
イメージとしては、土ものは、手間がかかる分味を良くしてくれる一方、石ものは使い勝手の広さや洗いやすさに利点があるように思います。
もう一歩、素材について詳しく解説した記事がございます。急須選びの参考にしたいという方は併せてどうぞ⇊
【急須の産地】素材の違いがお茶の味にも影響する【炻器(せっき)と磁器の違い】
03.急須の選び方・STEP3「サイズ」

急須のサイズに関しても、ご自身の用途に合ったものを選びましょう。
日頃、何人にお茶を淹れる事が多いかを考えてみて下さい。
急須サイズで言えば、1~2人・2~3人・4人~5人というのが大まかな分け方になります。
家族の人数、もしくは日頃から接待でお茶を出すような生活かどうかがポイントです。
選び方としては、目安で湯呑みの一般的なサイズが150~200mlだと覚えておきましょう。
それを元に、急須の容量をチェックすることで、必要なサイズ感が分かります。
従来の急須タイプで考えれば、300ml前後のものが多いです。
また、ポットタイプになれば、400~500mlのものも結構あります。
それ以上の容量になると、急須というよりは「土瓶」と呼ばれるカテゴリーになっていきます。
土瓶は、ほうじ茶や麦茶、薬膳系のお茶を淹れる際によく使われます。
※土瓶イメージ
04.急須の選び方・おすすめ品から探す

さて、ここまでのステップを踏まえたうえで、僕が思うおすすめ品をご紹介します。
3種類ご紹介しますが、僕のお店では扱ってはいない他ブランド品も、公平に「良い!」と思ったものはご紹介しています。
ぜひ、参考にしてみて下さい。
①茶こしが外せて使いやすいポット「マジョリカ」
僕がポット型だと最も優れていると感じているのがこの「マジョリカ」。
茶こしが外せるので、使い勝手重視ユーザーにおすすめです。
使い勝手の良さはそれだけではなく、茶こしが最新のメッシュタイプなので、茶葉が詰まらず洗いやすいです。
また、液だれもほとんどありません。
容量も550mlと大容量で入ります。
唯一の弱点は、蓋との接着面に茶渋の汚れが溜まりやすい点です。
②味がしっかり出せてシンプル「平丸急須」
今度は、きつさこ商品です。
とにかく、お茶の味を大切にしたい、これから本格的にお茶を楽しんでいきたいという方向けにおすすめできる商品です。
ポイントは、横に広がっている形。
この形によって、茶葉が一層広がりやすくなっていて、味が出やすくなっています。
また、一切金属を使っていないため、わずかな金属臭すら許しません。
注ぎ口も、注ぎやすい角度にこだわっているなど、本格派の風格を感じます。
弱点は、茶こしに茶葉が多少なりとも詰まることがある事です。
定期的に歯ブラシなどでメンテナンスが必要です。
③レトロ感あふれる大容量「水玉土瓶」
最後は、大人数向けにお勧めできる人気品です。
人気の秘密は、レトロなデザインと1.8Lという大容量。
昔懐かしさを感じつつも、見た目に可愛いレトロ感はキッチンや居間に癒しを与えてくれます。
また、これだけ容量があれば、大人数パーティーなどでも活躍できそうです。
弱点は、茶こしが取り外せるタイプで、容量に対して小さ目なので、しっかり丁寧なお茶を淹れるには向いてないと言えるでしょう。
いかがでしょうか。
ご自身の急須選びの参考になっていればとても嬉しいです。
では、また。