【急須の違い】茶こしの種類でお茶生活が大きく変わる

00.茶こしの種類でお茶生活が大きく変わる

急須 茶こし 選び方

急須って、どう選んだら良いんだろう。
そう思ってこの記事を読んで下さっているかもしれません。

もしそうであれば、ぜひ理解しておいて欲しいポイントがあります。
それが「茶こし」です。
茶こし一つで、全く利用者さんのニーズが変わるんです。

え、茶こしって急須に最初からついている、取り外せる金属の丸い網のようなやつのことですか?
そう思った方も多いと思います。
それも茶こしですが、実はもっと種類があるんです。

そこでこの記事では、下記の疑問にお答えする内容をまとめています。

【よくある疑問】
・茶こしってどんな種類があるの?
・茶こしの違いでどんな変化があるの?
・急須の選び方に、茶こしの種類をどう活かせばよいの?

この記事を読むことで、急須に付いている茶こしの種類によって、用途が変わる事が理解でき、自分の用途に合った急須を選びやすくなります。

実際、急須を販売している僕が、お客様に聞かれたときに重要な判断軸として説明しているポイントになっています。

たかが茶こし、されど茶こしです。

詳しく見ていきましょう!

01.急須茶こしの種類

急須 茶こし

恐らく、茶こしと言ったら、取り外し可能なカップ網のようなタイプを想像される方が多いのではないでしょうか。
それはいわゆる「かご網タイプ」と呼ばれる茶こしです。

実は、それ以上に名称だけでも10種類ほどあるのですが、ここでは多くの利用者さんにとって十分な区切り方で、大きく3種類に絞ることにします。

[茶こしの種類]
①かご網タイプ
②注ぎ口金属網タイプ
③注ぎ口陶土網タイプ

01-1.かご網タイプとは

最も家庭に普及しているであろうタイプです。
コーヒーのドリッパーを丸めたような形で、かご網型と言われる金属製のものです。

茶こし 急須

その中に茶葉を入れてお湯を入れ茶葉を浸からせる事で、お茶が出てくる仕組みです。

手軽に茶葉が捨てられて便利な点が最大のメリットです。

01-2.注ぎ口金属タイプとは

「注ぎ口金属網タイプ」、というのは僕が分かりやすくイメージしてもらうために考えた独自ワードです。

先に説明した「かご網」タイプと違って、注ぎ口にのみ金属の網が取り付けられています。

急須 茶こし

このタイプの場合、茶こしの取り外しは原則できません。
出し終えた茶葉(茶殻)は、中に水をザーッと注いで、三角コーナーなどに流し出す必要性があります。

01-3.注ぎ口陶土網タイプとは

「注ぎ口陶土網タイプ」も、皆さんが分かりやすくイメージできるように作ったオリジナルワードです。

先に挙げた「注ぎ口金属網タイプ」と同じ構造ながら、金属が陶土に変わったタイプです。

急須 茶こし

こちらは、昔ながらの製法ではあるものの、高級な急須ほどこのタイプになっています。
また、技術発展も進み、かつてと比べ細かな穴のタイプも出てきています。

02.茶こしの違いがもたらす変化

では、それぞれの茶こしタイプでお茶を淹れる想定をした場合、どのような違いがあるのかを、メリット・デメリットに分けて整理していきます。

02-1.かご網タイプのメリット・デメリット

かご網タイプの場合のメリットから挙げていきます。

・茶葉を捨てやすい
・茶こしの替えが用意しやすい
・最もポピュラーで入手しやすい

一方、デメリットも挙げます。

・茶葉がぎゅうぎゅう詰めになり茶葉が開きにくい
・少量のお湯だと、十分に茶葉が浸からず出せない
・茶こしに茶葉が詰まりやすい

まとめると、お茶の味はそこそこで良くて、むしろ日頃の茶葉を処理するストレスを軽くしたい方向け、と言えるでしょう。

02-2.注ぎ口金属網タイプのメリット・デメリット

続いて、注ぎ口金属タイプのメリットです。

・茶葉が開きやすく味が出やすい
・少量のお湯でもお茶が出せる
・比較的リーズナブルで手に入りやすい
※最近のタイプは網が細かく詰まることもほぼありません

一方、デメリットです。

・茶葉を捨てるのに手間がややかかる
・網が金属なので、金属臭に敏感な方には不向き
・茶こしの替えが利かない

まとめると、比較的リーズナブルでありつつ、でもお茶の味にもこだわりたい方向けになります。

02-3.注ぎ口陶土網タイプのメリット・デメリット

最後に、注ぎ口陶土網タイプのメリットを挙げます。

・茶葉が開きやすく味が出やすい
・少量のお湯でもお茶が出せる
・金属臭に敏感な方にでも美味しくお茶を出せる

一方、デメリットも見てみましょう。

・高額な急須に多い
・茶葉が詰まりやすい
・茶葉を捨てるのにやや手間がかかる

まとめると、多少の手間は惜しまないから、本格的にお茶の味を追求したいようなお茶好きな方におすすめできるタイプと言えます。

03.急須の選び方に茶こしの違いを活かす

急須

03-1.茶こしを選ぶ3つの判断軸

さて、ここまで読んでいただいた方は、そんなに3種類で違いがでるのかと少し驚いた方もいらっしゃるかもしれません。

けれど、じゃあ自分はどれを選んだら良いんだろう、と悩まれる方もいらっしゃるかと思います。

そこで、上記の内容を踏まえて、それぞれを表にして一覧化することで判断しやすくしてみました。

判断軸は、コスト・味・手間の3つです。

  コスト 手間
かご網タイプ
(比較的安い)

(出にくい)

(捨てやすいが、詰まりは避けられず)
注ぎ口金属網タイプ
(比較的安い)

(出やすいが金属)

(捨てる手間があるが詰まらない)
注ぎ口陶土網タイプ ×
(高い)

(出やすくお茶の味感じやすい)

(捨てにくく詰まりがち)

いかがでしょうか。

ご自身で最も重視する項目を優先してみると、選びやすくなるかもしれません。

もしそれでも迷う・・・という方には、僕は「注ぎ口金属網タイプ」をおすすめします。
なぜなら、見て分かる通り最もバランスがよく、またお茶の味を楽しめ、かつリーズナブルだからです。

初心者~ベテランさんまで幅広く利用者さんがいらっしゃいます。

03-2.おすすめできる急須

ここでは、最もポピュラーであろう「かご網タイプ」「注ぎ口金属タイプ」の2種類で2個ずつ取り上げてみます。

かご網タイプ

かご網タイプの弱点として挙げられていた「詰まり」ですが、実は最近詰まらない茶こしタイプも出てきています。

①西海陶器 ティーポット・マジョリカ

北欧風な柄湯切れの良い注ぎ口が人気のポットタイプです。
緑茶というよりは、紅茶やコーヒーでの利用が多そうですが、緑茶ももちろんいけます。

実際に使ってみましたが、こちらは評判通りのクオリティです。
茶葉は全然詰まりません。
自信を持っておすすめできます。

②きつさこ 常滑焼 黒泥急須

ここで、僕のブランド品も紹介させて下さい。
急須タイプで詰まらない茶こしを使い、マジョリカ同様湯切れも良く、また黒のシンプルなデザインでロングセラーとなっている常滑焼の急須です。

きつさこでは、初心者さんにはまずこれをおすすめしています。

注ぎ口金属網タイプ

リーズナブルでかつ実際に使いやすいものというと、迷いやすかったりしますよね。
ここでも実際に僕が使って良かった2種類をご紹介します。

①間宮・常滑焼急須

ザ・急須の定番形ですが、使い勝手は十分です。
注ぎやすさもあって、かつリーズナブルです。
この定番タイプが好きな方であれば、これで間違いないでしょう。

②きつさこ・湯キレ急須

こちらのタイプでも、きつさこも負けてはいません。
モダンな生活シーンでもマッチする黒グレーの色味で、なんといっても湯切れが良い
出荷数で言えば、きつさこNo.1の商品です。

いかがでしたでしょうか。
ぜひご自身の急須選びに、「茶こし」を重視したポイントをお役立て下さい。

では、また。

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